眼科ってどんなところ(検査編3)
2019.12.25
眼科ってどんなところ(検査編3)です。今日は涙道内視鏡検査のお話しです。
涙道内視鏡検査は、主に「なみだ目」の方の検査です。涙は涙腺(るいせん)というところで作られて、目を潤したら、涙点というところから排泄され、涙小管、涙道という道を通って、鼻の中に出ます。この涙点から鼻までの道のどこかが狭くなっていたり、閉塞していたりすると涙目になります。なみだ目の原因はほかにもたくさんありますが、今回は原因が涙道の閉塞の場合の検査のお話しです。
涙道は皮膚の下にありますので、外からは見えません。非常に細い管で、やわらかいので、皮膚の上からさわってもわかりません。そこで、涙道内視鏡という器具を入れて、中を見る検査をすると状況がわかります。内視鏡は目頭の小さな穴(涙点)から挿入します。もともと穴がありますので、針をさしたり、メスで切ったりする必要はありません。局所麻酔をしますので、痛みもありません。中をずーっとのぞいていって、どこに問題があるのかを調べます。これを涙道内視鏡検査と言います。
検査の結果、閉塞の原因がわかったら、それに応じた治療をします。検査の続きで閉塞をとりさって治療できる場合もありますし、それが難しい場合はあらためて手術になることもあります。また、異物や腫瘍を発見したりすることもあります。
なみだ目の症状のある方は、その原因が何かを診察して判断します。その結果、涙道の閉塞に原因があると思われる方にこのような検査や治療を行います。治療をすると劇的に症状が良くなり、長年の涙目の悩みが解消します。再発することもありますので、しばらくは外来での経過観察を行います。