夏の疲れ:帯状疱疹にご注意
2014.08.28
毎日毎日暑い日が続いておりましたが、ここ数日は雨で気温も下がり少しほっとします。夏の疲れが出るころではないでしょうか?そんな季節に要注意なのが帯状疱疹です。今日は、帯状疱疹についてお話します。
日本人は、ほとんどの方が子供のころに水疱瘡(みずぼうそう)にかかりますね。その原因となっているウィルスは、病気が治っても体の中に潜んでいます。体が疲れて免疫力が低下するとウィルスが再び活動をはじめ、皮膚に発疹ができて痛みを生じることがあります。ウィルスは神経節というところ(神経の根っこ)に潜んでいるので、神経の走る部分に沿って、体の右または左半分に帯状に発疹がでるので帯状疱疹と呼ばれます。治療には抗ウィルス薬の内服を用います。目の周りに発疹がでた場合、角膜や結膜などにも病気を起こすことがありますので、眼科での診察が必要です。重症になると視機能に大きな影響を及ぼしますので、目の周りの帯状疱疹と診断されたら必ず、早期に眼科を受診されてください。
さて、帯状疱疹の診断ですが、初期は難しいことが少なくありません。発疹ができていない時期にも神経の障害からくる痛みを感じることがあります。それから数日遅れて発疹ができてきたり、見えない部分(耳の中、のどの奥など)に発疹ができる場合、診断が遅れることがあります。痛みが生じたらその周りの皮膚をよく観察して、もしも発疹が見つかったらすぐに皮膚科を(目の周りの場合は眼科も)受診しましょう。治療はそれからで大丈夫です。遅くなるとそれだけ重症化しますし、治った後に痛みが残ることがありますので、受診を後回しにしないことが大切です。