ソフトコンタクトレンズの洗浄液について
2013.07.04
ソフトコンタクトレンズの洗浄液にはさまざまなものがありますが、みなさん何をお使いですか?
コンタクトレンズの洗浄、消毒をしっかりしないと、感染症やアレルギー性結膜炎の原因となります。また、装用感の低下、レンズの汚れによる視力低下もおこります。大切な目のために、レンズケアにも心配りをしてみませんか?
もっとも流通量が多いと思われるのは、1つ(1本)の液体で、洗浄、すすぎ、消毒、保存ができるマルチパーパスソリューション(MPS)です。簡単、便利ですが、こすり洗いをしないと効果がありませんので注意が必要です。また、装用前にはすすぎをしっかりと行いましょう。MPSの消毒効果は弱く、真菌、アカントアメーバに対しては消毒効果がほとんど期待できません。したがって、こすり洗い、すすぎをしっかりとすることがより大切になります。保存液のボトル、コンタクトレンズケースの清潔に気をつけ、使用期限内に使い切るようにしましょう。
MPSよりも消毒効果の高いものに、過酸化水素水系とポピドンヨード系があります。
過酸化水素を使用したものは、レンズのこすり洗いの後、消毒液と白金ディスクまたは中和剤(商品により異なる)を入れたケースに指定時間以上レンズを漬けます。この間に消毒と消毒液の中和が行われます。過酸化水素は目につくと強い刺激と障害を引き起こしますので、中和が終わるまではレンズは使用できません。レンズを装着する前にはすすぎを行いましょう。
ポピドンヨードを使用したものは、もっとも消毒効果が高く、真菌やアカントアメーバに対しても有効性が高いです。レンズのこすり洗いの後、消毒液に漬けて一定時間置きます。その間に消毒と中和が行われます。過酸化水素のように誤って中和が完了(色が変わってわかります)する前に使用しても強い刺激や眼障害は生じません。レンズを装着する前にはすすぎをしっかり行いましょう。
消毒力の効果は、ポピドンヨード>過酸化水素>MPSの順です。いずれの方法でも、まずはこすり洗い、そして、装着前にはすすぎをしっかりしましょう。使用前に手を石鹸で洗うこと、そして、液は継ぎ足しをせずに使用期限内に使い切ること、ケースは毎日洗って乾燥させることが大切です。松本アイクリニックでは、レンズ汚れの気になる方にポピドンヨードの洗浄液をご紹介しています。お気軽にご相談ください。
その他、スペシャルケアとして、こすり洗い用のクリーナーやタンパク除去液などもあります。
ハードコンタクトレンズの洗浄にも、ポピドンヨードを使用したものがあります。こすり洗い用のクリーナーやタンパク除去剤もあります。汚れの気になる場合はお試しください。